今さら聞けない印刷用語集 その2「ダブルトーン 」

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ダブルトーンは最近少し使用頻度が減ってきたように思いますが、アナログ製版の時代からよく使われてきた製版技法です。

ダブルトーンは、同じモノクロ写真版(Photoshopでいうところのグレースケール画像)を2版使い、
それぞれ版の調子を変えて別々の色で刷ることによって単色画像に深み出したり、セピア調などの疑似カラー効果を与えるために使います。

版の作り方としては、グレースケール画像のうち、1版は主版としてコントラスト重視で製版し、もう1版は補色的に中間調重視の版にするのが一般的です。(Photshopではイメージ>モード>ダブルトーンで作れます)
ダブルトーンの一番オーソドックスな使い方としては、写真集などでモノクローム写真作品などを印刷する場合、墨1色刷りではどうしても紙焼き作品のような深みがでないのですが、ダブルトーンを使えば、主版をスミ、補色版を特色グレーで印刷して、階調を補うとともに(特にハイライト寄りの中間調)アンダー部分も2色のインキが乗るためより深みのある墨色が表現できます。
さらに高いレベルの作品表現の場合、トリプルトーンを使う場合もあります。

また最近は、モノクロ写真の深みを出すために4色分解で表現する場合も多いのですが、この場合、色転びやモアレが起こり易いため、ダブルトーンやトリプルトーンの方がモノクロ写真の表現にはより向いていると思います。
ただ、ダブルトーンの場合、モニターやプリンターでは実際の印刷結果が読みづらいので、ある程度経験がものをいう技法かもしれません。

ところで昔から知っているようで意外と知られていないのがダブルトーンと2色分解の違いです。
前述の通りダブルトーンが同じグレースケール画像を2版使うのに対し、2色分解は、4色分解されたセパレート版のうちから2版(主にC版とM版)を使います。2色分解は昔はよくスーパーなどのチラシ印刷で、コストを押さえるため写真を擬似的にカラーのように見せる効果を狙ってよく使われましたが、こちらも最近カラー印刷のコストが相対的に下がってきたこともあって、見かける機会がずいぶん減ってきました。

下の画像は2色分解にて作成したデータ。C版とM版のみで作成するのでデータ上では紫色っぽい色になる。
印刷の際には、それぞれの版に特色などを割り当てて印刷する。


ダブルトーンと2色分解のデータ作成に関しては、また別の機会でご説明することにします。

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からふね屋

株式会社からふね屋は大正10年創業の印刷会社です。

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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。