今さら聞けない印刷用語集 その8「オーバープリント」

| トラックバック(0)
  

お待たせしました(?)今さら聞けない印刷用語集の第8弾は「オーバープリント」です。

これもアナログ製版時代は、「ノセ」とか「ケヌキ(アワセ)」という用語で表現していたものが、デジタルの時代になって「塗りにオーバープリント」とか「線にオーバープリント」という用語に取って変わられました。

もともとアナログ時代から見当ズレの対策としてスミ版の(特に)文字は原則として「ノセ」、つまり今で言う「塗りにオーバープリント」に設定してきました。
なぜなら、他の色だと「ノセ」にすると色が混合されて色調が変わってしまうのに対して、スミ色は「ノセ」ても色調にほとんど影響がないため、格段に見当ズレのリスクが減るためです。

ところでアナログ製版の場合は以前に紹介したように版下の上にトレーシングペーパーをかぶせ、そこに他の指示といっしょに「ノセ」とか「ケヌキ(アワセ)」の指示を書き込んで、それを製版オペレーターが確認して、指示通りに製版フィルムを制作していました。
今はillustrater (イラストレーター)なら「ウインドウ」→「属性」で指定したオブジェクトやフォントのオーバープリント設定が行えます。
またInDesign(インデザイン)であれば「環境設定」→「黒の表示方法」の「100%のオーバープリント[黒]スウォッチ」というオプションがオンになっていれば、オーバープリントの処理が自動的に行われます(ただし、黒のスウォッチを使わず、カラーパレットでCMYKの黒100%に指定した場合は無効)し、黒100%以外をオーバープリント処理したい場合は「ウインドウ」→「プリント属性」でコントロールできます。

ただ最近はほとんどの製版出力現場では、RIP処理の段階で、自動的にK100%はオーバープリントになるよう設定していますので、実際は敢えて、 K100%を抜き合わせにしたい場合を除き、特に意識して指定する必要はなさそうです。(ただ念のため予め出力側に確認はしておいてください。)

あと「オーバープリント」設定で一番良く起こる事故は、白(ホワイト)のオブジェクトやフォントを他の色の上に載せているときに間違ってオーバープリント設定をオンにしている場合です。
このとき白のオブジェクトやフォントは、オーバープリントを反映しないプリンタなどで出力した時は問題ありませんが、印刷用に製版出力したときは透明となってしまい消えてしまいます。
この事故は最初は他の色でつくったオブジェクトやフォントをオーバープリント設定で「ノセ」に指定していたものを、後で白に変更した場合などに起こりますので注意が必要です。

なお、事前にオーバープリントを確認する方法としては、処理結果を画面上で確認できる「表示」→「オーバープリントプレビュー」(イラストレーター、インデザインとも)や、分版出力機能を持つプリンタで出力してチェックする方法などがあります。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.karafuneya.com/mt5/mt-tb.cgi/392

からふね屋

株式会社からふね屋は大正10年創業の印刷会社です。

からふね屋が運営している「紙と印刷」製品のショップです。

からふね屋の自費出版部門です。

1本からオリジナル扇子をつくることができます

アーカイブ

プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。