今さら聞けない印刷用語集 その28「スキャニング」

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スキャニングとは、イメージスキャナー(以下スキャナー)を使って、写真やイラスト、あるいは文字などをデジタルデータに変換して取込む作業のことで、家庭やオフィスでも広く知られているものですが、印刷業界では、DTP以前のフィルム製版時代から馴染みのある製版技術です。

最近は主にオフィスなどでも書類のPDF作成などが一般化してきて、デジタル複合機などにもスキャナーが常備されるようになり、より身近になってきたスキャニングですが、印刷工程では、家庭用でもおなじみのフラットヘッドスキャナーのほか、非常に高品質な色分解ができるドラムスキャナー、それにフィルム専用スキャナーなどを使用してきました。

ただ、昨今のデジタルカメラの普及に伴って、印刷の現場でもカラースキャナーによる色分解作業は急速に需要が減りつつあります。
確かに最近はデジタルカメラの性能も飛躍的に向上していて、写真原稿としてはデジカメで撮影した画像データでもドラムスキャナーでポジフィルムをスキャンしたデータと遜色のない品質になってきていますし、反射原稿の場合もカメラで複写するケースが増えてきています。

そんな中でも、絵画や手描きのイラスト、書作品などの反射原稿のスキャニングA3以下のサイズで、厚みのない原稿の場合は、デジカメ撮影の場合、精度の高い画像データの作成のためにはライティングなどにプロの技術が欠かせないため、フラットヘッドスキャナーの方が効率的ではあり、まだまだ需要があると思います。

一方、フィルムカメラが主流の時代は、透過原稿(ポジフィルムやネガフィルム)を高品質な印刷用の色分解データや、分解フィルムに出力するために必要だったドラムスキャナーですが、メーカーでの新機種の製造はかなり前に終了していて、製版会社や印刷会社に現存するスキャナーの保守サービスも既に打ち切ら、運用に必要な資材関連の供給も途絶えつつあると聞き及んでいます。

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ドラムスキャナーは現在プロカメラマンや写真家が使われているデジタルカメラでさえかなわない解像度をもっているのですが、使いこなすには専用の熟練オペーレーターが必要で、維持コストも非常に掛かるため残念ながら10年以内には絶滅する運命でないでしょうか?

弊社では、絵画やイラスト、書画作品のデジタルデータ化の場合、作品の状況に合わせて、スキャナーによるスキャニングや、デジタルカメラによる複写撮影など、後の印刷工程との兼ね合いも鑑みながら、ケースバイケースで適性な方法をお客様にご提案しております。


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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。