【印刷用紙事典】番外編 越前和紙 視察レポート(後編)

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岩野平三郎製紙所さんの次にシルクスクリーン印刷機を使っての雲母摺りなど和紙加工を手掛けられる加藤紙工所さんをお伺いした後、今度は機械抄きを見学したくて、三田村製紙所さんを訪れました。

三田村製紙所さんは、局紙が専門で、主に賞状用紙や卒業証書用紙、それに出版用紙などを取り扱い、透かし加工などにも対応されています。
この日は残念ながら機械は稼動していませんでしたが、機械を見ながらそれぞれの工程を三田村さんから説明していただけました。

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機械抄きとは言え、製造する工程に変わりがあるわけでなく、それぞれの工程が機械化されているだけでして、まずは紙料を撹拌するところから始まります。
 
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紙料としては、パルプのほか、紙出(断裁仕上げしたときに出る余り紙など)などを再利用するそうで、そういう意味では局紙というのはリサイクルペーパーとも言えますね。

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撹拌して解きほぐされた原料をタンクに移し、作業工程がスタートします。

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紙料は沈殿・分離や濾過などを使って不純物などを取り除き、抄造工程に進みます。

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ベルトコンベアー上に原料が流し込まれ、抄き作業と乾燥作業が合わせて行われ、ロール状になった紙が出来上がってきます。
透かしを入れるときは「抄き」の工程のところで透かしの「型」をはめ込みます。

通常洋紙・和紙にかかわらず、紙の抄造機と言えば、かなり大きな機械設備となるのですが、この機械は紙の抄造機としては一番小さい部類にあたり、製造ロットも比較的少ない量から対応が可能だそうです。

この日は機械が稼動していなかったので私の拙い説明では分かりにくかったとは思いますが、以上が機械抄きの和紙の工程のざっとした流れです。

今回は日帰りで駆け足の視察で、越前和紙の一部しか見ることができなかったと思いますので、またゆっくりと訪れたいのと、今度は他の和紙産地さんにもぜひお伺いできたらと考えています。

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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。