ポストプレスの最近のブログ記事


ポストプレスの最終回は、封筒加工です。
封筒印刷は、既製の封筒に印刷する場合と、先に通常の印刷をしてから後で封筒に製袋加工する場合があります。
それぞれ、メリット・デメリットがあり、

既製封筒に印刷する場合のメリットは
小ロットに対応できて、比較的安価で印刷できる。
様々なサイズや紙質・様式のバリエーションが豊富に用意されており短納期で印刷できる。

逆に既製封筒のデメリットは
封筒専用の印刷機が必要で、かつ構造上の問題で、レイアウトやデザインに制約がある。
ロットが多くても経済効果は低い。(あまり単価が下がらない)

一方後貼りのメリットは
既製品以上に幅広い紙質と自由なサイズを選択することが出来る。
デザイン上の制約がほとんどなく自由度が高い。

後貼りのデメリットは
小ロットでは既製品と比べて非常にコスト高になる。また形状によっては小ロットに対応できない。
印刷後に製袋加工の工程が加わるので、その分納期が余計に必要。


それでは、後貼りの加工の工程を、画像を交えてご説明いたします。
まず、印刷が済んだ用紙を封筒の開いた形に型抜きします。


封筒の形としては、タテ型のセンター貼・サイド貼、ヨコ型のカマス(マッペ)貼・ダイヤ貼などがありますが、ダイヤ貼以外はこの機械で型抜きすることができます。
ただ曲線などが必要な場合は木型をおこして、トムソン加工で抜く場合もあります。
次に封筒の形ごとに、それぞれ専用の機械で貼り加工を行います。

【貼り方の一例】



ここではカマス貼加工の工程を画像でご紹介します。
このカマス貼用の機械は封筒の両端(糊付け部分)を折り曲げ、そこに糊を置き、上下を二つ折りするというものです。
まず前工程で型抜きした用紙を機械にセットします。


糊をセットしています


用紙を機械に通すと、折りとのり貼りを経て封筒の形になって出てきます。


画像上部の白いローラー部分にある糊が画像中心部分にある二本の細いローラーに糊を移します。細いローラー二本の幅での調節で糊の着く幅が変わってきます。


更に下のローラーに糊が移し取られ、折り曲げられた封筒の両端部分に糊が着きます。


上下の折りが加えられているところ。


折られて機械から出て来るところ。



他に機械に通らない大きなサイズや、変形のものは手で貼ります。





また、アドヘアといって、強粘性半乾燥のりを封部分と本体に塗布する機械や両面テープ加工の機械もあります。

取材協力:有限会社村田商店


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先週はGWということもあってお休みさせていただきましたが、今週からは引き続きポストプレスをご紹介してゆきます。

今回のテーマは、箔押しです。
箔押しは結構いろんなところで使われています。
例えば、書店に並んでいる雑誌や本の表紙、さらには単行本のカバーをはずすと、中のハードカバーには、よく箔押しで題名や著者名が押されています。
また化粧品をはじめとして高級感を求められる商品のパッケージやラベル、カタログ、そのほかにクレジットカードなどの樹脂系のカードにもよく箔押しは使われています。


印刷の原理は、用紙(紙以外の場合も可能です)と凸版(通常3mm版という活版印刷より深いものを使います)の間に箔紙を通し、熱をかけながら加圧します。
そうすると、版で押した部分のみに箔が定着します。
したがって、英語ではこの加工のことをホットスタンプ(Hot Stamp)と呼びます。
あと、浮き出しと呼ばれる加工も同じ工程で製作します。

この場合は、箔紙は使わず、凸版と凹版を用意して、用紙を上下から加圧します。

それでは、実際に箔押しの工程を画像でみてゆきましょう。
これがアップダウン式と呼ばれる箔押し機です。
右手前の円筒に巻かれているのが箔紙です。


手動式ですので、1枚1枚用紙を差し入れていきます。



凸版をセットしたスタンパーが上下して加圧します。




箔押し加工で注意しなければならないのは、面積に比例して加工費が高くなることです。
面積に比例するという意味は、版の加圧面積のことではなく、例えばB4の紙の両端に1平方センチの絵柄をひとつずつ押す場合でも加工費としてはB4の面積のコストが請求されます。
なぜなら、このデザインで箔を押すためには、最低でもB4の面積の箔紙が必要になるからです。(加圧部分以外のほとんどの部分は捨てることになりますが)
ですから箔押し加工の見積りの場合は、正確なデザインをご説明いただく必要があります。

箔押しの色として代表的なのは金と銀です。これらの色は他の印刷技法と比べて非常に
インパクトが強いのでよく使われますが、実は金や銀にはそれぞれ多様なバリエーションがあります。
例えば金箔では色味の違いによっていわゆる「赤金」「青金」「中金」などがあり、さらにそれぞれに艶のあるタイプや艶消しのタイプがあります。
ただ、箔押しの場合は他の印刷のようにその都度インキを調合するわけではなく、予め用意された色見本から色を選んでいただくことになります。
なお色見本は弊社をはじめ、印刷会社に問い合わせればご覧いただくことができます。

ポストプレス第5〜6回 取材・撮影協力:株式会社波部太陽堂


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今回は、トムソン加工です。
印刷物を最後に断裁加工で仕上げた場合、商品のかたちは長方形や正方形の四角に限られます。そして丸型など様々なフォルムに仕上げたり、あるいは窓や穴などをあけたいときや、パッケージケースなどの立体成型の印刷物を製作する際は、トムソンと呼ばれる型抜き加工が必要となります。


他にトムソン加工では、ミシン目を入れることなどもできます。

では、実際の工程をみてゆきましょう。
トムソン加工には、まず木型と呼ばれる抜型をつくる必要があります。
木型とは、ベニヤの合板をレーザーなどでカットして、切り歯を埋め込んだものです。

上の2枚目の画像の木型です。
印刷物が4丁付(一枚の紙で4つを同時に印刷)で仕上がってくるため、木型も4つ同時に打ち抜くことができるように作製してあります。


木型の部分拡大。
細い金属の刃のまわりの緑のものは少し固めのスポンジ状のクッションです。くり抜く際に紙と型が外れやすくするためにつけてあります。


木型の裏側。
金属の刃に合わせてレーザーで台の木をカットし、そこに刃が埋め込まれて固定されています。

したがって、トムソン加工をする場合は木型制作費が加工費とは別途に計上されます。
ただし、この木型は原則として保管しておきますので、リピート製作の場合は木型制作費は必要ありません。(保管期間は1〜2年が目安です。)

次にこの木型をトムソン機にセットします。
画像の右側に刷り上がった印刷物、機械中央部に木型をセット。打ち抜かれたものが画像左に出てくるという仕組みになっています。


トムソン機の中央付近上部に木型がセットされています。(トムソン機の下側から撮影)


あとは、印刷機と同じ様に印刷用紙を給紙して、セットした木型で1枚ずつ打ち抜きます。



下の画像は製品を打ち抜いた後の「紙出」と呼ばれる、捨てる部分です。


なお、伸縮などの影響で印刷用紙と木型の数値と実際のサイズに誤差が生じる場合などがありますので、印刷工程が終わってからそれをもとに木型を製作した方がより精度の高い仕上がりなります。
したがって通常の印刷工程より納期に余裕をもって製作にあたられることをお奨めいたします。

次回の更新は1週お休みをいただいて、5月11日(金)の予定です。
テーマは「箔押し加工」です。


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ポストプレス4回目の今回は、中綴じ製本をご紹介いたします。
製本加工は、紙の綴じ方で大きく
・中綴じ
・無線綴じ
・糸かがり綴じ

に分けられますが、今回ご紹介する中綴じ製本はその中でも一番簡単な製本方法として、ページ数の少ないものを中心に幅広く使われています。

他の製本方法にくらべて、工程が簡易でほぼ機械化されているため、コストも比較的安く、また納期も早いことが特長です。
反面、ホッチキスで主に2箇所綴じているだけですので、強度面では他の製本と比べて劣りますし、ページ数が多い綴じも対応できません。
主な用途としては、パンフレットやカタログ、DM、マニュアル、さらには週刊誌やフリーペーパーなどがあります。

中綴じの印刷物を製作するにあたり、デザイン・レイアウト段階で気をつけることは、
・(当たり前ですが)ページ数を4の倍数で設定する。
・真ん中の見開きページ以外は左右のページにまたがるレイアウトはできるだけ避ける。
・真ん中の見開きページは針金の部分に文字などが掛からないよう注意する。
・紙の厚みの分だけ、外側から中側のページへいくほどだんだん横幅のサイズが
 小さくなるので、外側いっぱいのデザインには気をつける(特にノンブル・インデックスなど)

などが考えられます。
また表紙(一番外側の4P)は、紙厚や紙質を変えることもできます。
いずれにせよ、デザイン・レイアウト前に発注業者と打合せされることをお奨めします。

それでは、実際の工程をご紹介いたします。
まず、前回ご紹介した折加工機で印刷した用紙を、4P(2つ折り)や8P(十文字折り)や16P(十文字+2つ折り)に折ります。16P以上の製本の場合は、この折りを複数用意します。
(例えば、32P製本の場合は、16P折りを2台、24P製本だったら、16P折りと8P折りを1台ずつ)


そしてこの折加工済みの印刷物を製本機の鞍と呼ばれる部分にセットして


ページ順に丁合して一冊分にまとめます。


背の部分を針金でとじます。


最後に上下左右を裁断します。(三方断ち)


これで出来上がりです。



次回はトムソン加工の予定です。

ポストプレス第2〜4回 取材・撮影協力:井上印刷紙工株式会社


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蛇腹6つ折り

今回は折り加工です。
折り加工には無数といってもよいほどのバリエーションがありますが、すべての折り方が機械でできるわけではありません。
折りの数や折りの幅、折りの方向、さらには紙サイズ、紙質、紙厚によっては、人の手で加工するケースも多々あります。


巻き3つ折り                 観音4つ折り

ここでは機械による折り加工をご紹介いたします。
通常機械での折り加工が可能なのは、主に以下の折り方です。

2つ折り・・・センター折り(センターをずらすこともできます)
3つ折り・・・巻折り 外折り(Z折り)
4つ折り・・・巻折り 巻込み折り 蛇腹折り 観音折り(機械のよっては一部手折り)
       十文字折り(8P折り)
5つ折り・・・蛇腹折り 
6つ折り・・・蛇腹折り 巻3つ折り+2つ折り 2つ折り+巻3つ折り 
       2つ折り+Z3つ折り
8つ折り・・・16P折り(十文字折り+2つ折り) 2つ折り+十文字折り
9つ折り・・・巻3つ折り+巻3つ折り
12折り・・・十文字折り+巻3つ折り 十文字折り+Z3つ折り

折り機に印刷物をセットし、


エアーで吸い上げながら一枚ずつ送って行きます。


この斜面で折りが加わり、


折り上がって出てきます。



紙厚は、大体四六判の70kg〜135kgなら適正ですが、折り重なりが多い場合は、紙が厚いとうまく折れませんし、またコーティングのある紙(ミラーコートやアート紙等)の場合は、折り山が割れてくる問題もありますので、あくまでもケースバイケースです。機械で折れないときは手加工になりますので、部数が多い時はコストと納期の面で大きく差ができてしまいます。
また特に巻き折りの場合など、折りの内側に回る部分のサイズを数mm単位で調整することによってきれいな仕上がりとなります。

ですから折り加工をお考えの場合は、できるだけデザイン(レイアウト)段階から事前に発注業者とお打合せされることをお奨めいたします。

次回は中綴じ製本を紹介いたします。


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ポストプレスの第2回は、断裁加工をご紹介します。
通常は、印刷前に四六判、菊判、B本判、A本判、ハトロン判など規格の決まった印刷用紙を、印刷機の稼動サイズにあわせて半分、4分の1、8分の1などの大きさにカットして印刷します。その時印刷仕上がりサイズに対して少し余白をつけて、また同じものを1枚の印刷用紙に複数つけて印刷するため、印刷後に最終仕上がりサイズに断裁する必要があります。そのための作業が断裁加工です。したがってほとんどの印刷物はこの工程を経て仕上がります。

印刷終了後インキの乾燥を待って(通常一晩)、断裁機へ運ばれてきた印刷用紙はまず、枚数を数えてから、切りやすい高さごとに(10〜15cm)分けて、しっかり揃えて断裁機にセットします。



断裁機には予め裁断位置の情報が数値で入力されていますので、用紙は自動的に断裁する位置まで定盤上を移動します。
裁断位置まできたらクランプバーで固定しながら最終的に位置を微調整してから、




ギロチン式の断裁ナイフを降ろして断裁します。





この作業を数回繰り返し、出来上がりサイズに仕上げます。
比較的単純な加工ですが、ここでミスやトラブルが起こると、それまでの工程がすべて水の泡になってしまいますので、細やかな神経が必要な作業です。(他のすべての工程にも言えることですが・・・)

次回は、折加工をご紹介します。


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今回から、印刷後、最終的に商品に仕上げる後加工(プレスの後という意味でポストプレスと呼ばれます)をご紹介します。
具体的にどんな加工があるかというと

断裁加工・・・・四方を裁断して仕上がりサイズにする加工



折加工・・・・・2つ折・3つ折・4つ折など仕上がった印刷物を折る加工



筋入れ加工・・・・厚紙や割れやすい紙が折れやすいように折癖をいれる加工



穴あけ加工・・・・伝票など後で綴じやすいように穴をあける加工



箔押加工・・・・文字や絵柄の凸版で金や銀、色物などの箔紙を熱を加えながら押す加工



表面加工・・・・・溶剤やフィルムを印刷物の表面に加工して、強度や耐水性、光沢などをつける加工



トムソン加工・・・・仕上げたい形の歯をセットした木型で印刷物を打ち抜く加工
様々なかたちに加工できる。



製本加工・・・・文字通り本のかたちに仕上げる。中綴じ・無線綴じ・かがり綴じなどがある




貼加工・・・・封筒の製袋加工や、カバー・パッケージなどの仕上げとして糊貼りします




紐付加工・・・・タッグや下げ札などに紐をつける加工



など、その他にもたくさんの加工があり、また上記の加工をいくつか組み合わせて
最終製品に仕上げることも多々あります。

次回からは、これらの加工のうち、いくつかをご紹介してゆきます。


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からふね屋

株式会社からふね屋は大正10年創業の印刷会社です。

からふね屋が運営している「紙と印刷」製品のショップです。

からふね屋の自費出版部門です。

1本からオリジナル扇子をつくることができます

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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。