印刷用語集の最近のブログ記事

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「くわえ」とは

活版・オフセット・スクリーン印刷など、技法は問わず枚葉印刷機にはかならず必要なものです。
印刷機に用紙を通す際、最初に印刷機の給紙(紙を印刷機の中へ送り出す部分)にある爪が用紙を挟んで引っ張ります。
そのとき爪が用紙を「くわえ」てひっぱるために必要な幅を「くわえ」と呼びます。

ちなみに機械によって「くわえ」に必要な寸法は異なりますが、だいたい10〜12ミリ程度がほとんどです。
そして大事なことは「くわえ」の部分はインキは全く付きません。

このことが一番わかり易いのは包装紙などで全面ベタの絵柄を印刷した時です。
下の画像のように用紙の全面に薄いピンク色を印刷しても、用紙の一辺のみ約10ミリの白い余白が必ず残ります。

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くわえとはりの関係

また、「くわえ」と関連する用語として「はり」があります。
「はり」は給紙の際に「くわえ」辺と90°の位置の辺を常に直角に給紙されるよう安定させるための機構のことです。

この「はり」と「くわえ」はその後の加工、例えば、断裁加工やトムソン加工などの見当合わせでも基準となります。
したがって印刷から次の工程に廻すときには、「はり」と「くわえ」の位置を申し送ることが義務づけられています。

ちなみに印刷物が正しい仕上げの位置からずれた不良品を「はり」が正しく機能しなかったという意味で、業界では「はり飛び」と呼んでいます。

くわえを気を付けないといけない印刷物

このように「くわえ」は印刷工程の中で非常に重要な要素ですが、通常は仕上がりサイズより大き目の紙に印刷してから後で仕上げ加工(断裁・製本・トムソンなど)を行うため、特に「くわえ」を意識してデザインやレイアウトを考える必要はありません。

ただ例外は既成品の封筒、名刺、ハガキなどに印刷する場合です。
この場合は仕上がりサイズ内に「くわえ」スペースが必要になりますので、これらの印刷物をデザイン・レイアウトする場合は、必ず四方のどれか一辺は端から約10ミリは文字や絵柄などを一切いれないようにしなければなりません。

実際に四方の内どの一辺が「くわえ」になるかは、印刷機やデザインの兼ね合いによって変わってきますので、必ず印刷会社に事前にご確認ください。

この記事は2008年9月26日に執筆したものを2017年4月16日に加筆・修整しました。

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これまで不定期の更新ながら過去に28回にわたり連載してきた「いまさら聞けない印刷用語集」ですが、この印刷見聞録の他のカテゴリー記事と較べても比較的読まれている記事のようです。

そこで今回は、過去の記事を振り返り、Facebookの「いいね」の数を多くいただいた順で上位5つの記事をまとめてみます。

なぜ、28回という中途半端なところでまとめるかというと、そうお気づきの通りネタ切れで、苦しいときのまとめ記事です(苦笑)

それでは第5位からの発表です。

■第5位「DICカラーガイド」  22 いいね

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■第5位「束見本」  22 いいね

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第4位「データ入稿」  24 いいね

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■第3位「罫線」  30 いいね

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■第2位「入稿」と「出稿」  56 いいね

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■第1位「版下」  153 いいね

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「印刷用語集」記事の場合、テーマの性質上記事のアップ時にはそんなに反応がなくてもロングテール的にいつの間にか「いいね」が増えている場合が多いですね。

特に第1位になった「版下」は2008年にアップした記事ですが、当時まだFacebookは少なくとも日本では全く普及していませんし、弊社がFacebookページを立ち上げたのも2010年か2011年です。
したがってその後約6〜7年の間にみなさんが検索などでこの記事を見つけて「いいね」をいただいたのだと思います。

最近はなかなかネタを思いつきませんが、この「版下」を超えるような記事が書けるよう頑張って続けていきたいと思います。

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スキャニングとは、イメージスキャナー(以下スキャナー)を使って、写真やイラスト、あるいは文字などをデジタルデータに変換して取込む作業のことで、家庭やオフィスでも広く知られているものですが、印刷業界では、DTP以前のフィルム製版時代から馴染みのある製版技術です。

最近は主にオフィスなどでも書類のPDF作成などが一般化してきて、デジタル複合機などにもスキャナーが常備されるようになり、より身近になってきたスキャニングですが、印刷工程では、家庭用でもおなじみのフラットヘッドスキャナーのほか、非常に高品質な色分解ができるドラムスキャナー、それにフィルム専用スキャナーなどを使用してきました。

ただ、昨今のデジタルカメラの普及に伴って、印刷の現場でもカラースキャナーによる色分解作業は急速に需要が減りつつあります。
確かに最近はデジタルカメラの性能も飛躍的に向上していて、写真原稿としてはデジカメで撮影した画像データでもドラムスキャナーでポジフィルムをスキャンしたデータと遜色のない品質になってきていますし、反射原稿の場合もカメラで複写するケースが増えてきています。

そんな中でも、絵画や手描きのイラスト、書作品などの反射原稿のスキャニングA3以下のサイズで、厚みのない原稿の場合は、デジカメ撮影の場合、精度の高い画像データの作成のためにはライティングなどにプロの技術が欠かせないため、フラットヘッドスキャナーの方が効率的ではあり、まだまだ需要があると思います。

一方、フィルムカメラが主流の時代は、透過原稿(ポジフィルムやネガフィルム)を高品質な印刷用の色分解データや、分解フィルムに出力するために必要だったドラムスキャナーですが、メーカーでの新機種の製造はかなり前に終了していて、製版会社や印刷会社に現存するスキャナーの保守サービスも既に打ち切ら、運用に必要な資材関連の供給も途絶えつつあると聞き及んでいます。

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ドラムスキャナーは現在プロカメラマンや写真家が使われているデジタルカメラでさえかなわない解像度をもっているのですが、使いこなすには専用の熟練オペーレーターが必要で、維持コストも非常に掛かるため残念ながら10年以内には絶滅する運命でないでしょうか?

弊社では、絵画やイラスト、書画作品のデジタルデータ化の場合、作品の状況に合わせて、スキャナーによるスキャニングや、デジタルカメラによる複写撮影など、後の印刷工程との兼ね合いも鑑みながら、ケースバイケースで適性な方法をお客様にご提案しております。


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最近はテレビコマーシャルを流す企業も出てきて、印刷やデザインの業界以外の方にも認知度が上がってきたインターネットを使った「印刷通販」ですが、実は結構歴史があって、インターネットもデジタルプリプレスも普及していない約30年前には、ポストカードなどに特化して版下とポジフィルムなどの画像原稿を郵送して発注するシステムが既に存在していました。

その後、プリプレス(デザイン・版下作成・製版)のデジタル化の進展と、インターネットの高速化と歩調を合わせて、「印刷通販」は急速に普及してきました。

ところで「印刷通販」の魅力は何と言っても低価格、つまり安い!ということです。
それもアイテムにもよりますが、下手すると通常の印刷の1/5ぐらいもあり得るぐらいの圧倒的な安さで、特にサイズが小さく小ロットでの注文は、まったく通常の印刷では太刀打ちできません。

ネット印刷通販はなぜ安い?!

なぜ、それだけの低価格が実現できるかというと、

  1. ネット受付に特化することで、営業マンなどの人件コストがかからない
  2. 印刷可能なインキをプロセスカラーに限定し、かつ選べる紙の種類もある程度絞ることで複数種類の印刷物を同時に印刷する付合せ効果が高い
  3. 全国から受注できるので大量生産が可能になり、24時間設備を稼動させることができ償却コストが抑えられるともに用紙や版材などの仕入れも大量になるためコストが安くなる
などの理由が挙げられます。

ネット印刷通販のデメリット

ですので、安くて、速くて、24時間いつでも注文できると、良いことずくめのように思える「印刷通販」ですが、もちろんデメリットもまたたくさんあります。

  1. 原則として完全データ入稿が求められる
  2. 再発注(リピートオーダー)のとき色が合わない
  3. 対応できる印刷物の種類や紙の種類、印刷色が限定されている
  4. 印刷通販会社の都合で、突然サービスや価格の変更がある
  5. 機械でできる加工に限定されていて手作業が伴う特殊な加工には対応できない
  6. 色校正をとることもできるが、シビアな色合せは向かないうえ、修正などは自己責任で行わなければならない

1.の完全データとは、イラストレーターやフォトショップなどグラフィック系のアプリで制作され、なおかつ印刷現場の製版・出力システムでエラーにならず正しく出力され、色調もプロセスカラーのオフセット印刷の適性に則って制作された入稿用データのことです。間違いなく、きれいな仕上がりの印刷物に仕上げるためには、このデータ作成にある程度専門的な知識が必要とされます。

2.の理由としては、発注のたびに印刷する機械が違っていたり、他の付合せされる印刷物との兼ね合いによって、どうしても色調や色濃度など色の再現性にバラつきがでてしまいます。そのため、発注のたびに商品の色が違ってしまうケースが避けられません。一方通常の印刷では、原則としてその商品のみを印刷する上、前回の見本と見比べながら調整を行いますので、色の再現性のバラつきが非常に小さくできます。

3.については、ファンシーペーパーなどの特殊紙を選んだり、特色による多色刷りやプロセスカラーと特色の組み合わるなどの指定は印刷通販ではほとんど対応できません。

4.は先に見積りだけサイト上で確認して、そのあと時間を置いて発注しようとした時や、リピートオーダーの時など、その間に価格が改訂されていたり、サービスそのものが無くなってしまっているケースも多々あります。

5.は例えば例えば最後の加工が機械で対応できなくて手仕事が必要なケースなどは、別途加工だけ内職加工屋さんなど別の業者に頼む必要があります。

6.については、2.とも関連するのですが、例えば印刷の立会が必要なようなシビアな色調整を求められる印刷物はもちろん「印刷通販」には発注しないでしょうし、また「印刷通販」の場合は色校正をとった時、その色が気に入らなかったときは自分でデータを修正して再入稿しなくてはならないうえ、それでも本番で思い通りの色にならない可能性も十分にあります。その点通常の印刷であれば、営業やプリンティングディレクターなどが適切なアドバイスをしてくれたり、現場サイドで修整(有料の場合もあります)してくれたりします。

したがって、このようなデメリットを見ていくと、ネット印刷通販に向いた印刷物には、

  • 小ロット
  • 紙質や仕様にあまりこだわらない
  • 単発(リピートが発生しない)で製作
  • 厳密な色合いを求めない

といった条件が当てはまります。

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今回のテーマは「著作権」です。
印刷業界にとっても古くて新しい、ある意味永遠に続く問題かもしれません。

ところが、いざブログの記事にしようとすると、あらためて自分自身の知識と理解のあまりの無さに気づき、慌てて参考文献を探して、比較的最近刊行されて、なおかつわかりやすそうな一冊を手に取りました。

「おとなになる前に読みたい、教養としての著作権の話」というコピーが表紙に書かれていて、表題のちょうど三倍の年齢に達している筆者としては、ちょっと遅きに失するかもしれないと思いながら読み進めましたが、具体例をふんだんに紹介しながら、著作権全般についての話を非常にわかりやすく解説されていて大変勉強になりました。

そして著作権とは、創作者の権利を守り、きっちりとその報酬が還元されるために存在するのですが、ただ「創作のコピーを作りそれ売って対価を得る」という旧来の著作権ビジネスモデルは、デジタル化があらゆる分野で進んで、だれでも簡単にコピー(複製)ができる今の時代には、旧来のモデルとは変わっていく必要があることもよく理解できました。

また、
  • 超人気漫画だった「キャンディ・キャンディ」はお蔵入り?
  • ミッフィー対キャシー(ハローキティのキャラクター)事件の「粋な解決」
  • Twitterのつぶやきはテレビなどのマスメディアで転載自由?
  • 「4小節以内なら許可は不要」は都市伝説?
など、著作権にまつわるちょっとしたウンチクネタも楽しめましたので、興味のある方はぜひご一読ください。



ところで、印刷業界で著作権に関係してよく問題となるのが、印刷の版やデータの所有権の所在。いわゆる「版権問題」です。
つまり印刷に使用するフィルムや刷版、あるいは印刷出力用データは、発注者と受注者のどちらのものか?」という議論ですが、これらは法律上、印刷制作の途中に発生する「中間生成物」と呼ばれ、その所有権は受注側に帰属することが過去の判例からも認められています。

したがって発注者がこれらの「中間生成物」の譲渡を要求する場合は、制作に費やされた労力や知識・技術に応じた費用の支払いが必要となると考えるのが一般的です。

とはいえ、もし受注者と発注者の間で「中間生成物」の譲渡が有償によって成立したとしても、発注者はまだ自由にその「中間生成物」を使って印刷物を作成することはできません。

なぜなら、「中間生成物」には、テキストや写真、イラストなどの著作物が含まれていて、それぞれに執筆者やカメラマン、イラストレーターらの著作権が存在してので、これらの権利処理が行われない限り本来は発注者も自由に複製(この場合は印刷)することはできないのです。

実際には、これらの権利処理をすべての案件で細かく履行していくことは現実的ではないかもしれませんが、すくなくとも発注者と受注者の双方が版権の所在と著作権の存在を認識していることは非常に大事なことだと思います。

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以前の「今さら聞けない印刷用語集」では色校正を取り上げたことはありますが、今回は文字校正を中心に少し思うところを書いてみたいと思います。

文字校正と言えば印刷に欠かすことのできないものですが、昨今はインターネット上でも文字によるコンテンツが溢れていて、その分量だけでいえば印刷物をすでに凌駕しているかもしれません。

活版印刷時代だと、文選・植字を済ませ、校正機で刷ったゲラ刷りを、原稿(もちろん手書き)とつきあわせて読み比べ、その後は写植機から出力した印画紙を台紙にレイアウトした版下をコピーして校正していました。

それが、デジタル時代の昨今は原稿もWordなどテキストエディターソフトで入力したものを入稿、校正はPCや他のデバイスの画面などでPDFデータを見ながら行うことが増えてきました。

そして、校正作業のことを「赤を入れる」といいますが、実際に以前はゲラ刷りや版下コピーに校正した内容を主に赤ペンで書き込んでいましたが、最近は校正用に送ったPDFデータ上に校正内容を書き込んで保存して送り返すことも可能になっています。

ただ、校正をお願いする立場から言わせていただくと、「赤入れ」より合理的だと思われるPDF校正ですが、意外と紙に赤で書かれた校正の方が見やすくて作業効率がかえって良かったりするのです。(あくまでも個人的な意見ですが・・・・)

ですので、お送りしたPDFを一旦出力していただき、そのプリント紙に赤入れしたものをスキャンして返信、こちらでさらにそれをプリント出力してそれを見ながら修整作業を行うほうが若干手間が掛かりますが、結果的に修整作業の効率もよく、見落としや間違いも少なくなるように思います。

また、Wordなどで作ったテキストデータで入稿していだく方の中に時々いらっしゃるのですが、校正を戻すとき赤入れなど修整箇所を明示したものを返すかわりに、修整内容を反映したWordデータを再入稿していただく場合があるのですが、これはできれば止めていただきたいのです。

なぜなら、入稿していただいたテキストデータは、そこから製作側でレイアウトソフト上でフォントの種類や級数の指定、それに改行や字詰調整などの作業を経ているので、 校正後にまるごと差替えのテキストデータを渡されると、また一からレイアウト作業を全部やり直さないといけなくなるのです。

おそらく校正される側は良かれと思ってそういう形で戻されていると思うのですが、その場合はせめて修整した箇所のテキスト部分だけ赤など色を替えていただけますと大変助かります。

最後に、校正とよく似た言葉に「校閲」がありますが、その言葉の意味は少し違いがあります。
具体的には

  • 校正・・・原稿と見比べて間違いを見つけたり、また明らかな誤字脱字をチェックする
  • 校閲・・・原稿に書かれている意味や内容をチェックして誤りを修正する

という違いがあり、校閲のほうがより専門性が求められていて大手出版社などでは専門の部署を社内に持っています。

いずれにせよ印刷はもちろんのことインターネットの世界でも文字や内容の間違いは致命的な問題になる可能性があり、校正・校閲の重要性はこれからも上ることはあっても下ることはなくなりません。

ですので校正を出す側も見る側も、お互いに相手にとってわかりやすく、意図や意志が伝わりやすい方法を常に心がけたいものです。


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プリフライトチェックとは
オフセット印刷でせっかく入稿したデータに問題があった場合、データが差し戻されてしまい、余分な時間や手間がかかったリ、印刷した結果文字化けや画像の問題が起こってしまって刷り直しになる、など費用がかかってしまうケースも出てきます。

そこで事前にデータに問題がないかをチェックする作業、「プリフライトチェック」を行うことによってトラブルなくスムーズに印刷工程を進むことができます。

プリフライトでチェックすべき項目は

  • フォントが出力側の環境に適合しているか(もしくはアウトライン化されているか)
  • 適切な画像形式になっているか(PSD、EPS、TIFFなど)
  • 画像のリンク切れがないか(もしく は埋め込まれているか)
  • 解像度が低すぎないか(逆に必要以上に高すぎないか)
  • カラー形式はCMYKになっているか
  • 罫線が細すぎないか
  • オーバープリントが適切に指定されているか

などを調べて、出力に問題ないかどうかを確認します。

では、具体的にはどうするかというと、印刷会社や製版会社などには高価なプリフライト用のソフトウェアが用意されている場合があるのですが、入稿側でも簡単にチェックする方法がありますので紹介したいと思います。

InDesignでプリフライト
まず、InDesign(インデザイン)でデータ作成した場合は、InDesignに付属しているプリフライトチェック機能を使うことができます。

手順としては、まずチェックしたいドキュメントを開いて、「ファイル」メニューから「パッケージ」を選択します。(CCバージョンの場合)

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するとドキュメントをチェックした概要が表示されます。

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さらに、左側のメニューから「フォント」を選択すると、使用しているフォントの一覧が表示され、「問題だけを表示」にクリックをいれると、問題のあるフォントだけが表示されます。

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次に、「リンクと画像」メニューを選択すると、リンクされている画像の一覧が表示され、こちらも「問題だけを表示」にクリックをいれると、問題のある画像だけが表示されます。

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さらに「カラーとインキ」メニューで正しくプロセスカラーのみでデータが作成されているか(プロセスカラー印刷の場合)を確認します。

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これだけをチェックしておくだけでも、その後の工程が非常にスムーズに進めることができます。

■Illustratorでプリフライト
次にIllustrator(イラストレーター)でデータを製作した場合ですが、残念ながらIllustrator(イラストレーター)にはInDesign(インデザイン)のようにプリフライト機能は付属していません。

ただその代わりに、「ウィンドウ」メニューから「ドキュメント情報」パネルを開き、

Illustrator_001.jpg

そして「ドキュメント情報」のオブジェクト画面を選ぶと、不適切なカラーオブジェクトやフォントの有無や、画像のリンク状況などが確認できます。

Illustrator_002.jpg

またIllustratorのデータをチェックするもうひとつの方法として、InDesignの新規ドキュメントにIllustratorのデータを直接貼り込み、前述のInDesignのプリフライト機能を使ってチェックする方法もあるようです。

Acrobat Proでプリフライト
と、ここまでInDsignやIllustratorでのプリフライト機能を紹介してきましたが、現状で入稿側が行えるもっとも確実なプリフライトチェック方法は、前回のブログで紹介したやり方でInDsignやIllustratorで作ったデータをPDFデータに変換したうえで、そのPDFをAcrobat Pro(アクロバットプロ)でプリフライトチェック方法なのです。

実際には、まずチェックしたいPDFデータをAcrobat Proで開き(Acrobat Readerにはプリフライト機能はありません)、「編集」メニューから「プリフライト」を選択(Acrobat ProDCバージョンの場合)して

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「PDF/X準拠」の中の「PDF/X-1aへの準拠を確認」を選び、一番下の「解析」ボタンを押します。

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すると、解析結果が表示され、特に問題がなければ「問題は検出されませんでした」と表示されます。

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これらのフライトチェックの方法によって完全に出力エラーがなくなるわけではありません(例えば罫線の太さの問題や不適切なオーバープリントはチェックできません)が、それでもプリフライトチェックを必ず出稿前に行う習慣をつけるだけでミスの起こる可能性は非常に小さくなりますので、是非みなさんも実行してみてください。

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今さら聞けない印刷用語集 その6「トンボ」
今さら聞けない印刷用語集 その7「塗り足し」

今さら聞けない印刷用語集 その8「オーバープリント」
今さら聞けない印刷用語集 その9「ピンホール」
今さら聞けない印刷用語集 その10「経済ロット」
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今さら聞けない印刷用語集 その16「DICカラーガイド」
今さら聞けない印刷用語集 その17「 色校正」
今さら聞けない印刷用語集 その18「束見本」
今さら聞けない印刷用語集 その19「入稿」と「出稿」
今さら聞けない印刷用語集 その20「罫線」
今さら聞けない印刷用語集 その21「データ入稿」
今さら聞けない印刷用語集 その22「UV印刷」
今さら聞けない印刷用語集 その23「PDF入稿」


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印刷用データ製作のための3種の神器ソフト
印刷用のデータ作成には通常Adobe Systems(アドビシステム)社のIllustrator(イラストレーター)、Indesign(インデザイン)、Photoshop(フォトショップ)というアプリケーションソフトが使われます。
データを製作する側も、印刷用に出力する側もこれらのソフトを用意していることが前提となって、いわば共通言語のようなものになっています。

データ入稿の問題点
しかし、同じソフト環境であれば、まったく問題なくデータの互換性が約束されるかというと、そんなことはなくて、製作するPCのOSの違いやバージョンの違い、さらにはソフト自身のバージョンの違い、そしてフォント環境の違いによってデータの再現性が損なわれることが多々あります。

また、制作環境の互換性が守られていても、制作側のデータ作成に不備がある場合(例えばRGBデータの混在など)も制作側が意図した通りの印刷結果になりません。
また、フォント環境が合わない場合、いちいち入稿用にフォントをアウトライン化したデータを別に用意する手間がかかってしまいます。

PDF入稿とは
このような問題の解決策のひとつとして、現在広く活用されているのが「PDF入稿」です。

PDFはもともとAdobe Systems(アドビシステム)社が開発した電子ファイルフォーマットで、特定のPCやデバイスの環境に左右されずに全ての環境でほぼ同様の状態で文章や画像等を閲覧できる特性があります。

その技術を応用し、できるだけ安全なデータ入稿を実現したのが、PDF入稿です。

ただし、印刷入稿用のPDFデータは、どんなPDFデータでもよいわけではなく、原則としては前述のAdobeソフトを使って製作したデータをPDF-Xという規格に則った形で変換する必要があります。
また、RGBデータの混在などの問題もCMYKには変換はされますが、決して適性なデータになるわけではないので、あくまでも印刷用データとして適性なものを準備する前提は外せません。

具体的印刷用PDFデータを製作するには、IllustratorやIndesignにPDFで出力する機能が備わっていて、その機能を使ってPDF-X形式を選択してデータを書き出します。

PDF入稿データの作り方
簡単にその方法を解説しますと、(実際には発注する印刷会社に事前にご相談の上入稿されることをお勧めします)

まず、Illustratorの場合(画面はCC)は出来上がったAI形式のファイルで別名保存を選択し、

Illustrator_pdf_00.jpg

ファイル形式を「Adobe PDF(pdf)」を選択し保存ボタンを押します。

Illustrator_pdf_01.jpg

Indesignの場合は、ファイルから書き出しを選び、

indesign_pdf01.jpg

同じようにファイル形式に「Adobe PDF」を選び保存ボタンを押します。

indesign_pdf02.jpg

次の工程からはどちらのソフトも共通になり、まずAdobe PDF プリセットの項目から「[PDF/x-1a2001(日本)]を選びます。

pdf_02.jpg

次に左側の項目の中から「トンボと裁ち落とし」の画面を選択します。

pdf_03.jpg

そして、「裁ち落とし」にある「ドキュメントの裁ち落とし設定を使用」のチェックボックスにチェックを入れて、下の天・地・左・右の数値が「3mm」になっていることを確認します・

このとき、Illustratorの場合に大事なのは、もともとのドキュメントサイズが仕上がりサイズとまったく同じ設定になっていて、なおかつ裁ち落とし設定も天地左右それぞれ3mmに設定してあることです。

pdf_04.jpg

トンボについては、基本的には設定する必要はありませんが、印刷会社によってはトンボの設定を要求されるところもありますので、その場合は、「すべてのトンボとページ情報をプリント」にチェックを入れ、太さを「0.25pt」に指定します。

pdf_05.jpg

最後に「PDFに保存」もしくは「書き出し」ボタンをクリックすれば、作業は完了です。

pdf_06.jpg

なお、上記のように設定した内容をプリセットに保存しておくと、次回からの設定が簡略化できて便利です。
また、印刷会社によっては独自のPDF書き出し用プリセットを用意されている場合がありますので、その時はそちらを利用した方が確実です。



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UV(紫外線)と印刷の関係は?

立春はとうに過ぎましたが、まだまだ寒い日が続き、暖かな日差しが待ちわびしい今日この頃ですが、今回のテーマは「UV」、つまり紫外線です。
昨今は日焼けの元凶としてあまり評判がよくない紫外線ですが、実は免疫力を高めたり、殺菌・消毒効果があったり、ビタミンDを体内に生成したりと、効用面もいろいろあります。

でも、このブログではお肌や健康の話題はさておき、今回の印刷用語集のテーマはその紫外線を利用した「UV印刷」についてです。

印刷と紫外線、一見関係がないようですが、普通、印刷用の油性インキは主に空気中の酸素との反応(酸化重合)によって自然乾燥するのに対し、印刷インキの中には、UV(Ultra violet)を照射することによって硬化させ、即時に乾燥するものがあります。
このUVインキをつかって、UV照射の機能の付いた印刷機で印刷するのが「UV印刷」と呼ばれるものです。

印刷技法的には、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷などで活用されていますが、特に最近は短納期化の流れに乗ってオフセット印刷での普及が進みつつあります。

UV印刷の特徴は?

このUV印刷の特徴としては、

1.乾燥が早い
通常の油性インキは自然乾燥のため、紙質にもよりますが長いものでは48時間以上かかるのに対し、UVインキは瞬時(0.数秒)で硬化します。
したがって裏映り(汚れ)の心配がなく、即時に裏面印刷や断裁などの後加工に取り掛かることができ、作業効率が格段に良くなります。
また、自然乾燥の遅い特殊紙(例えば竹尾さんではUV印刷を推奨している紙がいくつかあります)、合成紙(ユポなど)、トレーシングペーパーやメタル系の用紙なども、UVインキであれば速乾なのですぐに次の工程に進めます。

2.摩耗にたいする耐性が高い
油性インキは後加工などで擦りキズが付いたりすることがありますが、UVインキは乾燥したときインキの皮膜表面の硬度が非常に高いため、キズなどがつきにくい特性があります。

3.環境にやさしい
UVインキはインキ乾燥に伴う溶剤、VOC(揮発性有機化合物:常温常圧で揮発する人工的に合成された物質)を含まず、また排ガス(炭酸ガス)も発生しません。また、そのために処理設備も不要で、省エネルギーにつながります。
さらに最近は乾燥装置の光源が従来のランプ方式からLED方式に進化しつつあり、消費電力の削減にも繋がっています。
4.スプレーパウダーを使わないので不純物が付着しにくい
UV印刷の場合は裏付き防止のスプレーパウダーを使用しないので、不純物を嫌う食品や医薬品・化粧品向けの包装紙やパッケージなど衛生面を気遣う印刷製品に向いています。

デメリットもある?

このようにいいとこだらけに思えるUV印刷ですが、もちろんデメリットもあります。

  • 基本的に資材(インキ、ローラ、ブランケット)・設備(光源や照射装置)などが高価
  • 後加工で折り加工の必要な場合、折り目に背割れ(罫割れ)が生じやすい
  • 油性インキに比べて若干インキ部分に光沢が出にくいなど色管理が難しい
  • 光源によっては発熱で高温になって用紙によっては伸縮や反りが生じる場合がある

ただ、デメリットについては、個々の印刷会社の環境によっても違ってきますので、詳しくは発注先の印刷会社にお問合せいただき、よくご相談のうえ、ご検討いただきたいと思います。

もちろん、弊社でもUV印刷に関するご相談はよろこんでお受けいたしております。

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少し前に「入稿」と「出稿」の言葉の違いについて当ブログで言及しましたが、今回のテーマは「データ入稿」、つまりお客様から弊社に印刷用にデータを持ち込まれる場合の話をしてみたいと思います。

データの入稿方法は?

昔からデータ入稿の方法として一般的なのが、メディアにコピーして渡す方法です。
古くはフロッピーディスクやMOデイスクからはじまり、現在ではCDやDVDディスクで入稿することが主流になりました。
それと同時にインターネット環境の発達により、ネットを通じてデータを手渡す方法も一般化してきました。
軽いデータは以前からメール添付で送っていましたが、今では多くの印刷会社が自社サーバでFTP入稿できる態勢を用意していますし、無料で大きなデータを送ることができるファイル転送サービスを利用する場合も非常に増えてきました、

印刷用データに適したレイアウトソフトは?

データ入稿で一番よくあるパターンが、デザイナーさんなどからアドビイラストレータやインデザインというレイアウトソフトで制作された印刷用のデータが持ち込まれる場合です。

この場合も、以前は写真原稿がポジフィルムの場合が多く、ポジフィルムを分解してデータ化する高解像度のスキャナーが製版会社などにしかないことが多く、持ち込まれるデータも画像に関してはアタリ(トリミングやサイズ・位置などを示す低解像度のデータ)が配置されていて、印刷会社側で、スキャンして色補正した本データと入れ替えて作業を進めることが多かったのですが、現在では高解像度の撮影が可能なデジタルカメラが非常に普及しているため、デザイナーさんの側でいわゆる「完全データ」を作られてくる場合が増えてきました。

イラストレータやインデザインを使って作られたデータについては、印刷会社も通常同じソフトを使って業務を行っているので、一番都合のよい入稿データなのですが、ただし気を付けなければならない点が2つほどあります。

ひとつは、フォントの互換性の問題です。
データを制作した側で使ったフォントが印刷会社で作業するマシンにない場合、預かったデータを開くと意図したフォントと違う書体に化けてしまいます。
そのため、お互いのフォント環境がわからない場合や、印刷側に同じフォントがないことが分かっている場合は、イラストレータやインデザインの機能を使ってフォントはアウトライン化しておくことが一般的です。

もうひとつは、イラストレーターやインデザインのバージョンの互換性の問題です。
データを出稿する側の制作ソフトのバージョンと、入稿を受け入れる側のソフトのバージョンが本来は同じであることが望ましく、もしくは出稿側より入稿側のほうのバージョンが高い(新しい)場合はほぼ問題はありませんが、その逆の場合は出稿側で入稿側のバージョンまでダウンバージョンして引き渡すことが望まれます。

オフィス系ソフトは印刷用データには適さない!?

ところで、デザイナーさんなどは仕事道具としてイラストレータやインデザイン、それに画像ソフトのフォトショップは必ずと言っていいほどお持ちですが、一般の企業や個人の方は、印刷用データの作成には、マイクロソフトワードやエクセル、それにパワーポイントなどのオフィスソフトを使われます。
実際に会社や家庭のプリンターなどではこれらのソフトで問題なくプリント出力ができるのですが、印刷用の入稿データとして使うにはかなり高いハードルをクリアする必要があります。

まず最初の問題が、イラストレーターなどのいわゆるプロ用のソフトと同じくフォントの互換性です。
特にWindowsOSでもMacOSでも標準搭載のフォントのみを使われている場合は問題は少ないのですが、それ以外のフォントが使われている場合、オフィス系のソフトではフォントのアウトライン化機能もないので文字化けが起こってしまいます。

もしお客様の方でオフィス系のソフトで制作したデータを印刷用PDFに変換していただければ、ほぼフォントの問題もクリアするのですが、PDFの保存形式(PDF X準拠)の選択や印刷用の塗り足しを付けておくなど気をつける点があります。
また、入稿されたデータにあとから印刷会社の方で、例えば文字を直すとか、色を変えるとか、画像を補正するなどの作業は一切できません。

さらにオフィス系ソフトで制作したデータが印刷データに適しなかった場合は、印刷会社のほうでお客様で作られたデータからテキストと画像を一旦引っ張りだして、もう一度イラストレータやインデザインなどのソフトを使って再レイアウトをする必要があります。
したがってコスト面でも時間面でも大きく膨らんでしまうことになってしまいます。

ですので、オフィス系のソフトを使って印刷のレイアウト・デザインをお考えの方は、データ作成の前に一度印刷会社などにご相談されることをお奨めいたします。ほとんどの印刷会社が無料で相談に乗ってくれて見積もりもしてくれるはずですので、お気軽にお尋ねください。

但し、あくまでもオフィス系ソフトは印刷用のレイアウト・デザインには向かないだけで、例えばワードでテキストデータを入稿するなどの使い方にはまったく問題はありません。

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からふね屋

株式会社からふね屋は大正10年創業の印刷会社です。

からふね屋が運営している「紙と印刷」製品のショップです。

からふね屋の自費出版部門です。

1本からオリジナル扇子をつくることができます

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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。