印刷用紙事典の最近のブログ記事

今やポジフィルムや印画紙プリントで印刷用写真原稿を入稿することはほとんどなくなり、もっぱらデジタルカメラで撮影した画像データを使うようになりました。

そのような状況になってくると入稿の際、画像サイズ(解像度)の問題が非常に多く起こるようになりました。

昔のようにフィルムやプリントで入稿されれば、印刷会社の方で印刷サイズに合わせた適性サイズでスキャニング作業をおこなうのでそのような問題は起こりませんでした。

また入稿されたデータが実際の印刷サイズに必要なサイズより大きい場合も印刷会社の方で適性なサイズにリサイズすれば問題ありません。

問題なのは、印刷サイズより小さな画像サイズで入稿された場合です。

この場合、適正サイズにリサイズすると画像が荒くなったりボケたりしたりと劣化が起こります。

■適切な画素サイズの画像
DN159_L.jpg


■適切な画素サイズの1/2の画像
DN159_S.jpg

それでもサイズ不足の程度によっては劣化が気にならないケースなどもありますが、たとえば写真集などの美術関連書や書籍、カタログ・パンフレットなど写真のクオリティーが重要なファクターである印刷物では画素サイズが足らないことは致命的な問題だと言えます。

そこで、印刷サイズごとに適切な画素サイズを、印刷適性解像度といわれる350dpiを目処にまとめてみました。

印刷サイズ 必要画素サイズ(350dpi換算)
A1(594mm × 841mm) 8185px  × 11589px
A2(420mm × 594mm) 5787px × 8185px
A3(297mm × 420mm) 4093px × 5787px
A4(210mm × 297mm) 2894px × 4093px
A5(148mm × 210mm) 2039px × 2894px
A6(105mm × 148mm) 1447px × 2039px
B2(515mm × 728mm) 7096px  × 10031px
B3(364mm × 515mm) 5016px × 7096px
B4(257mm × 364mm) 3541px × 5016px
B5(182mm × 257mm) 2508px × 3541px
B6(128mm × 182mm) 1764px × 2508px

このデータをデジタルカメラの スペックでよく聞く記録画素数に置き換えてみると、はがきサイズにあたるA6サイズで約600万画素、A4サイズで1200万画素の性能があれば、印刷用データとして十分なサイズだと言えます。

したがって最近のスマートフォンに付属しているカメラでもクオリティさえしっかりしていれば十分に印刷に耐えうる画像サイズで撮ることができることになります。

また、現在の一眼レフカメラですと大体1600〜2000万画素のものが主流ですので、その場合はB4〜A3サイズのフルトリミングまでは印刷適性が十分にあることになります。

ちなみに画像データの画素サイズを調べる方法は、Windowsの場合は、当該の画像ファイルの「プロパティ」を、Macの場合は「情報を見る」を見れば確認することができます。

スマホの場合は、Andoroidはデフォルトで情報を見ることが可能ですが、iPhoneはデフォルトでは画像サイズや画素数は確認できません。
ただし写真情報ビューアーアプリを無料版でも入手は可能です。

ところで、印刷用に画像データを入稿するにはデータサイズが大きいとメール添付では送れないので、CDやDVDにコピーして手渡しや郵送するか、ファイル転送サービスを使わなければなりませんが、CDやDVDでのやりとりでは手間や時間がかかってしまいますし、ファイル転送サービスも大きな容量になると有料になってしまいます。

そこで、弊社では自前のクラウドストレージサービスを無料でご用意しています。

具体的には、クラウド上のサーバーにお客様専用フォルダをご用意し、お客様にはそのフォルダーへのアクセス用のURLとログイン用パスワードをお知らせし、そのフォルダをお客様専用として弊社で共有します。

お客様のほうでは、弊社からお知らせした専用URLにパスワード入力でアクセスして、データやファイルをアップロード・ダウンロードしていただけます。

また、弊社のサーバーでは現在1TBの領域を確保していますので、ほぼデータ容量を気にすることなくご利用いただけます。

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岩野平三郎製紙所さんの次にシルクスクリーン印刷機を使っての雲母摺りなど和紙加工を手掛けられる加藤紙工所さんをお伺いした後、今度は機械抄きを見学したくて、三田村製紙所さんを訪れました。

三田村製紙所さんは、局紙が専門で、主に賞状用紙や卒業証書用紙、それに出版用紙などを取り扱い、透かし加工などにも対応されています。
この日は残念ながら機械は稼動していませんでしたが、機械を見ながらそれぞれの工程を三田村さんから説明していただけました。

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機械抄きとは言え、製造する工程に変わりがあるわけでなく、それぞれの工程が機械化されているだけでして、まずは紙料を撹拌するところから始まります。
 
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紙料としては、パルプのほか、紙出(断裁仕上げしたときに出る余り紙など)などを再利用するそうで、そういう意味では局紙というのはリサイクルペーパーとも言えますね。

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撹拌して解きほぐされた原料をタンクに移し、作業工程がスタートします。

echizen_mitamura02.jpg

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紙料は沈殿・分離や濾過などを使って不純物などを取り除き、抄造工程に進みます。

echizen_mitamura05.jpg

echizen_mitamura06.jpg

ベルトコンベアー上に原料が流し込まれ、抄き作業と乾燥作業が合わせて行われ、ロール状になった紙が出来上がってきます。
透かしを入れるときは「抄き」の工程のところで透かしの「型」をはめ込みます。

通常洋紙・和紙にかかわらず、紙の抄造機と言えば、かなり大きな機械設備となるのですが、この機械は紙の抄造機としては一番小さい部類にあたり、製造ロットも比較的少ない量から対応が可能だそうです。

この日は機械が稼動していなかったので私の拙い説明では分かりにくかったとは思いますが、以上が機械抄きの和紙の工程のざっとした流れです。

今回は日帰りで駆け足の視察で、越前和紙の一部しか見ることができなかったと思いますので、またゆっくりと訪れたいのと、今度は他の和紙産地さんにもぜひお伺いできたらと考えています。


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山口荘八さんの工房の次に伺ったのが、岩野平三郎製紙所です。
こちらは国内最大の手漉き和紙工房といわれ、特に画紙の抄造は初代から越前一の名工とうたわれ、現代にいたるまで多くの著名な近代日本画家たちに愛用されてきました。

上の写真は工房の中でも一番大きな漉き舟で、特大の特注和紙を漉くための設備です。

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この日はまず、煮上がりした原料の雁皮(ガンピ)や三椏(ミツマタ)からゴミやチリなどの不純物を手作業で取り除く作業を見学させてもらいました。

echizen_iwano02.jpg

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以前は紙漉きを担当されていたベテランの従業員さんが、ほんとうに細かいところまで丹念にゴミやチリを取り除いておられます。
このあと漉きやすいように細かく裁断されます。

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こちらの写真は「ねり」といって、和紙を流し漉きする際に紙料と混ぜ合わせる植物粘液で、トロロアオイの根などから作られます。
このねりを混ぜることによって紙料が水の中で均一に漂浮して漉簀の操作がやりやすくなるほか、紙自体の腰を強くする効果もあるそうです。

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この日はいくつかの漉き舟で、それぞれ二人一組で職人さんたちが襖判の大きさぐらいの「雲肌麻紙」を次々と漉かれていました。
こちらの工房の四代目社長さんは女性の方なのですが、従業員さんも若い女性の方が目立っていました。

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さて、漉き上がった和紙は隣の作業場で、濡れて水分を含んだ状態のまま二人がかりでヘラで気泡を抜きながら乾燥用の干し板に平坦に貼りつけます。

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そしてその和紙を貼り付けた板を乾燥用の室に入れてしっかり乾燥させます。
乾燥が終わった和紙は再び室から取り出され、このあと台板から和紙をヘラで剥がすと完成です。

ふたたびつづく・・・・

参照サイト:福井県和紙工業協同組合 「越前和紙®」
      越前和紙の里


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先月、産地問屋の社長さんのご案内で、福井県越前市の越前和紙の産地を視察してきました。

越前和紙は1,500年という長い歴史があり、また全国でも唯一の紙祖神「川上御前」を祀る岡太神社を護り、連綿と今日まで紙漉き、和紙づくりを営んできています。

その技術と品質は日本全国に数ある和紙産地の中でも最高といわれ、室町時代から江戸時代にかけては「越前奉書」や「越前鳥の子紙」は公家・武士階級の公用紙として重用され、全国に広まるとともに、現代では「格式ある」紙として各種の証券や証書などに用いられるほか、多くの著名な日本画家などからは、画紙として愛用されています。

この日は、まずはお昼ごはんに「越前そば」(写真を撮るのを忘れました)をいただいてから、和紙づくりを営む五箇(大滝町・岩本町・不老町・新在家町・定友町)の鎮守である岡太神社・大瀧神社にお詣りしました。

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前述の通り、このお社は、里に紙漉きの技術を伝えたといわれる川上御前を祀り、神体山である権現山の山頂にある奥の院とそのふもとに建つ里宮から成り、里宮は、江戸時代後期の社殿建築の粋を集めて再建されたもので、昭和59年国の重要文化財に指定されました。

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こちらの春と秋の祭礼は五箇の里を挙げてのお祭りだそうで、特に毎年ゴールデンウィークにある春の例祭は「神と紙の祭り」と呼ばれ県の無形民族文化財にも指定され、大変賑わうそうです。
是非今度はその時期に合わせて伺いたいものです。

さて、いよいよ視察を開始し、まずはご夫婦で手漉き奉書を生産されている山口荘八さんの工房にお邪魔しました。

ちょうど昼休みが終わり、午後の作業が始まったところでした。
この日の作業は透かし文字入りの証書を漉いておられました。

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まずは原料を漉舟(すきふね)の中で撹拌します。

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そして抄紙つまり紙を漉く作業です。
水中にちらした紙料を簀桁(すげた)で漉くっていきます。

echizen_yamaguchi05.jpg

予定した厚さになると桁から簀をはずして、湿紙(しとがみ)と呼ばれる漉きたての紙を重ねてゆきます。

echizen_yamaguchi06.jpg

このあとこのまま一晩おいて水切りの後、「圧搾(あっさく)」という作業で余分な水分を取り除き、干し板に貼り付けて乾燥させます。

つづく・・・・

参照サイト:福井県和紙工業協同組合 「越前和紙®」
      越前和紙の里



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グラフィック社から刊行されている雑誌「デザインのひきだし」の最新号が和紙特集とのことでしたので、アマゾンで予約購入したところ早速に先週届きました。

前回もこの印刷見聞録で紹介させてもらったデザインのひきだしVol.22も紙の大特集で和紙もたくさん紹介されていたのですが、今回の特集はずばり「和紙」ということで、なんと本自体がすべて和紙に印刷されていました。

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※表紙は天然楮の麻の葉とプレーンな和紙の貼合の紙を使用

その他にもいつものようにふんだんに紙見本や印刷・加工サンプルが綴じ込まれていて、ほんとうに採算はあっているのだろうかと心配になってしまいます(笑)。

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※大量に綴じ込まれている付録の和紙実物見本の目次ページ

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※なんと耳付和紙印刷のラベル紙の実物サンプルまで付いています。

ちょうど今週、問屋さんにお願いして案内してもらい越前和紙の視察に行くところでしたので、まずはこの本でしっかり予習をしていきたいと思います。

越前和紙の視察については、またこの印刷見聞録でご報告します。




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今年の2月に鳴り物入りで発売されたのが、今回紹介する特種東海製紙のエアラスです。

風合いがあって、なおかつ発色もよいいわゆる微塗工の白物高級印刷用紙は、ヴァンヌーボやミスターBがまずそのカテゴリーを築き上げ、その後もよく似たコンセプトの用紙がいろいろ発表されてきましたが、いよいよ真打ち登場といったところでしょうか。
平和紙業さんと竹尾さんの両方から上の写真のような立派な印刷サンプルが届いたり、平和紙業さんでは、東京・大阪・名古屋のショールームで大々的にこのエアラスを使ったポスター展(終了済)が開催されるなど、並々ならぬ力の入れようが感じられます。

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平和紙業の印刷サンプルより

airus03sd.jpg
平和紙業の印刷サンプルより

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竹尾の印刷サンプルより

エアラスの特徴としては

  1. ボリューム感のある嵩高
  2. ムラのない緻密性
  3. ふわっとした肌合い
  4. 上質な白さ
  5. シャープな網点再現性
  6. 高精彩な発色

が挙げられていますが、確かに前述のヴァンヌーボやミスターBと較べても、まず紙をもったときの印象がやわらかで、軽さを感じさせ、また白さも大変自然な印象です。

発色もたいへんシャープでクリアですが、インキのギラつきは感じられずしっとりとしたよい雰囲気です。

またベタや平網部分も大変滑らかでポテンシャルの高さが伝わります。

というように良いとこばかりなのですが、気になるところはやはりお値段で、実際他の白物高級印刷用紙の代表格とキロ単価で比較すると、アラベールより約20%増し、ヴァンヌーボVよりは約15%増しといったところで、さすがに価格的にはやや割高となってしまいます。

ただ、発売後の評判は上々のようで、弊社の廻りでも「エアラスいいね」や、「エアラス使ってみたいんだけど・・・」といった声がよく聞こえてきますので、今後どんどん人気が出てくる可能性が高いと思います。

なお紙の規格は以下の通りです。

色バリエーション:2色(ホワイト/スーパーホワイト)

規格:四六判Y目(80kg 100kg 120kg) 菊判T目・Y目(55.5kg 69.5kg 83.5kg)


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2011年3月11日に起こった東日本大震災は被災地はもちろんのこと、日本国内外にも大きな影響をもたらしました。
印刷業界でもたくさんの印刷会社をはじめ業界関連企業が被災され、甚大な被害に遭われましたが、中でも三菱製紙八戸工場と日本製紙石巻工場の地震および津波による被害は、どちらも日本の印刷・出版業界にとって決して少ないものではありませんでした。

例えば、弊社でも非常によく使っているニューVマットというマットコートの塗工紙は、主に三菱製紙八戸工場で生産されていたため、震災後工場が復旧するまでの半年ほどは他社の製品を代用せざるを得ませんでした。

今回ご紹介する佐々涼子著「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」(早川書房) というノンフィクションでは、大震災で被災した日本製紙石巻工場が、津波によって完全に機能停止し、誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的な状況から、わずか半年で奇跡の復興を果たしたその軌跡が丹念に描かれています。

もともと日本製紙は日本の出版用紙の約4割を担っていて、石巻工場はその日本製紙の主力工場で主に出版向けの本文用紙を生産していました。
ですのでこの石巻工場がダウンするということは、「日本の出版が倒れるとき」と言っても決して大げさではないほどの出来事だったわけです。

この本では、巨大な瓦礫と泥に埋もれ、幸い従業員は全員生存したが、最終的に41体もの津波に流された遺体が発見されるなど絶望的な状況と、社員がそれぞれの想いを胸に復旧に取り組む姿を丹念に語っていくとともに、マスコミではあまり伝えられることがなかった被災地の目を背けたくなるような実態についてもさりげなく描かれています。

震災後半年でこの日本製紙石巻工場だけでなく、三菱製紙八戸工場も操業が再び始まり、印刷用紙がほぼ普段通りに流通しはじめたことに当時はあまりなにも考えませんでしたが、実際には経営トップからそれぞれの従業員の方々まで言葉には言い尽くせないほどのご苦労と懸命の努力があったことをこの本を通して知ることができ、あらためて当たり前に紙が手に入ることのありがたさをヒシヒシと感じました。

また、この本では印刷業界にいてもなかなか普段から知ることの少ない印刷用紙の製紙工程も非常にくわしくかつ、分かりやすく説明されていますので、その意味でも大変勉強になると思います。

蛇足ですが、もちろん本書も日本製紙石巻工場で造られた紙が使用されています。

本文:オペラクリームHO 4/6判 Y目58.5kg(日本製紙石巻工場 8号抄紙機)
口絵:b7バルキー A判 T目 52kg(日本製紙石巻工場 8号抄紙機)
カバー:オーロラコート A判 T目 86.5kg(日本製紙)
帯:オーロラコート 4/6判 Y目 110kg(日本製紙)

因みに、この印刷見聞録で何回かご紹介したモンテシオンモンテルキア同工場の復興支援商品として位置づけられています。





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designbook005.jpg数あるグラフィックデザインの専門雑誌の中でも印刷寄りの実践的な内容の記事が特徴の、グラフィック社刊行の「デザインのひきだし」最新号が。今回は紙の特集だということでしたので、早速購入しました。

これまでもシルクスクリーン特集やオフセット印刷特集の号を購入していたので、それぞれの特集の技法や内容に合わせて、非常に豊富なサンプルが綴じ込まれているのでボリュームたっぷりの雑誌であることは知っていましたが、今回の号を実際に手にとってみてびっくり、なんと通常の号に比べても倍近くの厚さで、まるで週刊ジャンプ並ではありませんか!

デザインのひきだし22
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しかも表紙の紙も、何かが漉き込まれていてひとめで再生紙とわかるような特徴的な紙質なのですが、これが実は不要になったお札古紙が紙の原料の約半分量入っているお札混抄紙なのだそうです。

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中を見てみると、もちろん記事を充実していますが、今回はなんと全体の約2/3のページを、新製品や和紙、それに注目の紙などの綴込みサンプル(枚数にして100枚以上)が占めています。

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特に今回の特集は和紙に関することが充実しています。
弊社にも和紙に関するお問合わせがよくあるのですが、案外皆さん和紙のことをよくご存知なくて、和紙と洋紙の違いなども曖昧なので、和紙に興味のある方は是非この本はおすすめです。

また、このブログでも紹介した、D'CRAFTてまりコレクションモフルポルカやブンペルなどの紙サンプルも綴じ込まれています。

個人的には前から思っていたことなんですが、この号にも紹介されている日本全国の和紙の産地をいつかひとつずつ廻ってみたいという想いがまた強くなりました。

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D'CRAFT_002.jpg

無印良品の包装紙みたいに茶色の雰囲気のある紙が欲しいとか、ヨーロッパなどでよく見かけるチープな感じの紙がないか?というお問合わせはよくいただきます。

通常包装紙やショッピングバッグなどでよく見かけるそのような紙は、漂白加工が施されていない未晒や半晒のクラフト紙です。

普通の紙は、製紙加工する際に漂白も行っているので基本的には白いのですが、その加工を完全に省いたり、ある程度しか加工しないものが、茶色の紙になる訳です。

ただ、漂白の加工が省かれていたり、用途も比較的安価な商品の包装材として使われることが多いので一番安い紙だと思われがちですが、実はコピーなどによく使われる上質紙や、カラー印刷でポピュラーなコート紙やマットコート紙よりは少し高いのです。
なぜなら、これらの上質紙やコート紙などは非常に流通量が多いため、量産効果が高く、そのため価格も抑えられているのです。

そして、今回紹介するD'CRAFTは、昨年秋に発売された、従来のクラフト紙にエンボス加工を加えたファンシーペーパーで、最近になって新たなエンボス模様が1つ加わり、計5種類の模様をもつようになりました。

D'CRAFT_001.jpg

紙のサイズはハトロン判(900×1200mm)のT目の1種類のみで、厚さは、パターンシリーズが75.5kg(70g/㎡)と129.5kg(120g/㎡)の2種、テキスタイルシリーズが79kg(73g/㎡)の1種のみとなっています。

D'CRAFT_cube.jpg【パターンシリーズ】 D'CRAFT キューブ

D'CRAFT_block.jpg【パターンシリーズ】 D'CRAFT ブロック

D'CRAFT_flower.jpg【パターンシリーズ】 D'CRAFT フラワー

D'CRAFT_dot.jpg【パターンシリーズ】 D'CRAFT ドット

D'CRAFT_flannel.jpg【テキスタイルシリーズ】 D'CRAFT フランネル
※すべてクリックで拡大します。

製造元は特種東海製紙で、メーカーによると、【パターンシリーズ】は日本古来の風呂敷の意匠から着想を得て、【テキスタイルシリーズ】は綾織物をモチーフにしているそうです。

いずれにせよ、最近はカラーファンシーペーパー系を中心に廃版や廃色が多い包装紙やショッピングバッグなどの包装材用の用紙に新たなレパートリーが増えるのはありがたいことです。

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temari_002.jpg

2011年に竹尾さんから発売されているてまりに昨年秋、明るい色合いのさわやかな限定色が登場しました。(画像はクリックすると拡大でご覧いただけます。)

temari_003.jpg

temari_blue-yellow.jpg 水黃(50kg・90kg)

temari_yellow-white.jpg 紋黃(50kg・90kg)

「てまり」はもともと、色糸をくるくると回転させながら紙に抄き込んだファンシーペーパーで6つの色バリエーションがありました。

temari_red.jpg 朱(50kg・90kg)

temari_white.jpg 白(50kg・90kg)

temari_silver-gold.jpg 金・銀(50kg・90kg)

temari_gold-white.jpg 金・白(50kg・90kg)

temari_silver-white.jpg 銀・白(50kg・90kg)

temari_pure-white.jpg 純白(90kg)

奉書のような和紙系の紙に朱や金、銀などの糸が紙の表面より盛り上がって抄き込まれているため、水引や熨斗のようにおめでたい感じがして、慶事用の封筒や掛紙の用途に最適な紙です。

抄き込まれた糸は、アトランダムになっているため、同じ位置に糸が入っているものは2枚とありません。
ただし、印刷適性はあまり高くなく、純白を除く90kgのオモテ面のみ単色でのオフセット印刷が可能だということです。

因みに弊社でも「てまり」を使って、GALLERY&SHOP唐船屋のオリジナル商品として、ぽち袋をつくり、販売しています。

temari_004.jpg 商品コード:19046  いろいろかみのぽち袋 てまり

ところで、昨年秋に発売になった「水黃」と「紋黃」色は限定生産のため、在庫がなくなり次第販売は終わりますが、今後も毎回異なるデザイナーと様々な糸色の組み合わせが提案される「てまりコレクション」として随時新色が発表される予定だそうなので、楽しみに待ちたいと思います。
また、糸色の組み合わせを選べる「てまり」の別注も可能だそうです。




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からふね屋

株式会社からふね屋は大正10年創業の印刷会社です。

からふね屋が運営している「紙と印刷」製品のショップです。

からふね屋の自費出版部門です。

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プロフィール

堀尾武史
株式会社からふね屋 代表取締役

昭和36年生まれの丑年
京都生まれ京都育ちの印刷屋四代目社長。
小学1年から大学4年まで剣道にひたすら明け暮れ、一応各年代で全国大会には出場、入賞なども果たす。
同志社大学卒業と同時に親戚の印刷会社で修行、ここで大いにしごかれ現在に至る。
自社にあった活版印刷から写植、フィルム時代を経て現在のDTPまでひと通り印刷については経験、美しい印刷を愛す。
趣味はお酒とアート鑑賞、読書、音楽(JAZZ・ROCK・POP・REGGAE・CLASSICなどオールランド)、TV鑑賞(ガイアの夜明け・カンブリア宮殿・たけしアートビートなどがお気に入り)、ウォーキング。